グリッサンドラインは、各グリッサンドの開始音と終了音の間にある一連の音符または連続するピッチベンドを使用することで再生に反映されます。
グリッサンドの再生タイプ
Dorico Pro では、以下のタイプのグリッサンド再生が用意されています。
- 連続的 (Continuous)
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グリッサンドは、MIDI ピッチベンドを使用して、各グリッサンドラインの開始ピッチと終了ピッチの間をなめらかにスライドするように鳴ります。
初期設定では、金管楽器、歌手、電子楽器、弦楽器のインストゥルメントファミリーには連続的なグリッサンド再生が使用されます。
補足連続的なグリッサンド再生には、サウンドライブラリーのサポートと、連続する音符のみであることに加え、対応するエクスプレッションマップに適切なピッチ範囲が設定されていることが必要です。たとえば、HALion Symphonic Orchestra は 1 ステップ (半音 2 つ) の連続するグリッサンド範囲のみをサポートしています。
グリッサンドは、ピッチ範囲がサポートされている範囲よりも広い場合、あるいはインストゥルメントがコードを演奏する場合 (つまり、2 つ以上の音符を同時に演奏する場合)、代替手段として半音階のグリッサンド再生を使用します。
- 半音階 (Chromatic)
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グリッサンドは、各グリッサンドラインの開始ピッチと終了ピッチの間で、通常は半ステップ (半音) の間隔の連続する音符として鳴ります。
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ハープペダルダイアグラムは、ハープのグリッサンド再生で使用されるピッチに影響します。
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ほかのすべてのインストゥルメントは、現在の調性システムに関係なく 12-EDO 半音階スケールを使用します。
半音階のグリッサンド再生は、連続的なグリッサンド再生または全音階のグリッサンド再生を使用しないすべてのインストゥルメントのデフォルトです。
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- 全音階 (White notes)
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グリッサンドは、ナチュラルピッチ、つまりキーボードの白鍵で表わされるピッチだけが連続する音符として鳴ります。
全音階のグリッサンド再生は、鍵盤楽器と有音程打楽器のデフォルトです。
グリッサンド再生のデュレーション
グリッサンドラインがタイチェーンで始まったり終わったりする場合、その再生は最後の符頭から始まり、最初の音符頭で終わります。
初期設定では、グリッサンドはそのデュレーションの途中から鳴り始めます。タイでつながれた音符の場合、これはタイのつながりの最後の符頭のデュレーションです。再生時のグリッサンドラインの開始位置のディレイを変更できます。