ほとんどのインストゥルメントは実音で音を出しますが、移調楽器は記譜された音とは異なる音を出します。一般的な移調楽器には、クラリネット、ホルン、トランペット、サクソフォン、イングリッシュホルンなどがあります。
B♭ クラリネットで C を演奏すると、1 ステップ (全音) 下の B♭ の音が鳴ります。F ホルンで C を演奏すると、5 音下の F が鳴ります。
オクターブ移調楽器には、ピッコロ (1 オクターブ上の音が鳴る)、グロッケンシュピール (2 オクターブ上の音が鳴る)、ギターとコントラバス (どちらも 1 オクターブ下の音が鳴る) などがあります。
Dorico Pro ではすべての音符情報が実音で保存され、インストゥルメントの移調に合わせて音符が自動的に移調されます。つまり、非移調レイアウトとは異なり、移調レイアウトでは音符、調号、コード記号が自動的に変更されます。また、インストゥルメントはいつでも変更でき、その場合は正しいピッチが表示されるように楽譜が自動的に調整されます。
個々の音部記号のオクターブ、および音部記号のオクターブ指示記号に従うか無視するかをフローごとに変更することもできます。
また、音部記号/移調をレイアウトごとに個別に上書きすることもできます。
補足
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表記規則によれば、オクターブ移調楽器は、実音レイアウトを含め常に移調音で表示されます。オクターブ指示記号付き音部記号は必要ありません。
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インストゥルメントの代替の移調は、デフォルトの音部記号の設定も含め、「インストゥルメントを編集 (Edit Instruments)」ダイアログで作成でき、変更した内容はコンピューター上のそれ以降のすべてのプロジェクトで使用できるようになります。