REVerence

プラグインリファレンス

Product
Dorico
Version
5.1
Language
日本語
Document type
オンラインヘルプ
ft:openMode
fluidtopics

REVerence は、オーディオに室内音響効果 (リバーブ) を適用することを目的としたコンボリューションツールです。

オーディオ信号をインパルスレスポンス (ルームやその他の場所で録音されたインパルスで、各ルームの特性を再現します) に準じて処理する仕組みとなっています。結果として、あたかも同じ場所で演奏されているようなサウンドが得られます。残響音を創出するためにプラグインに用意された実際の空間サンプルは非常に高品位です。

補足

REVerence は、RAM に大きく依存します。これは、プログラムを切り替えた際にも不自然なサウンドが生じないように、プログラムスロットに読み込んだインパルスレスポンスが RAM にあらかじめロードされるためです。したがって、実行するタスクに必要なプログラムのみを常にロードすることをおすすめします。

プログラムマトリックス

プログラムは、インパルスレスポンスとその設定で構成されています。これにはリバーブ設定、EQ 設定、画像、出力設定が含まれます。プログラムマトリックスでは、プログラムをロードしたり、インパルスレスポンスの名前を確認したりできます。

プログラムの名前

プラグインのパネルの左上には、ロードされているインパルスレスポンスファイルの名前、またはプログラムの名前が表示されます。インパルスレスポンスのロード後は、数秒の間、そのチャンネル数と長さ (単位は秒) が表示されます。

Browse

このボタンをクリックすると、内蔵プログラムをリストアップしたブラウザーウィンドウが開きます。ブラウザーでプログラムを選択すると、アクティブなプログラムスロットにプログラムがロードされます。インパルスレスポンスのリストをルームタイプやチャンネル数などによってフィルタリングするには、「フィルター (Filter)」セクションを有効にします (ブラウザーウィンドウの右上の「ウィンドウレイアウトの設定 (Set Up Window Layout)」ボタンをクリック)。

Import

このボタンをクリックして、ディスクから自作のインパルスレスポンスファイルを読み込ませることができます。10 秒以下の長さの通常の「.wav」または「.aif」のオーディオファイルをご使用ください。10 秒より長いファイルの場合、自動的にカットされることになります。

プログラムスロット

これらのスロットを使用すると、セッションで使用するすべてのインパルスレスポンスをロードできます。選択されているプログラムスロットは白い枠で示され、使用済みのスロットは別の色で示されます。すでに使用されているスロットは青で示されます。プログラムスロットが赤い場合は、インパルスレスポンスファイルがないことを示します。空いているプログラムスロットをダブルクリックすると、ブラウザーウィンドウが開いて使用可能なプログラムが表示されます。使用済みのプログラムスロットをクリックすると、対応するインパルスレスポンスが呼び出され、REVerence にロードされます。使用済みのスロットの上にマウスを合わせると、アクティブなプログラムの名前の下に対応するプラグラム名が表示されます。

Smooth Parameter Changes

このボタンは、プログラムスロットと「Store」/「Erase」ボタンの間にあります。オンにした場合、プログラムを切り替えるときにクロスフェードが適用されます。適切なプログラム、あるいはインパルスレスポンスの適切な設定を探しているときは、このボタンをオフのままにしておいてください。プログラムマトリックスの設定が完了したらボタンをオンにし、プログラムの切り替え時にノイズが発生するのを防いでください。

Store

アクティブなインパルスレスポンスとその設定をプログラムとして保存するボタンです。

Erase

保存されたプログラムをマトリックスから削除します。

プログラムとプリセットの比較

REVerence の設定は、VST プラグインのプリセットまたはプログラムとして保存できます。プリセットもプログラムもファイル拡張子 .vstpreset を使用し、MediaBay の同じカテゴリーに表示されますが、両者のアイコンは異なります。

Preset

REVerence プリセット - プラグインのすべての設定とパラメーター、つまり、ロードされたすべてのインパルスレスポンスのリンクならびにパラメーター設定とプログラムマトリックス内の位置を含みます。プリセットは、プラグインのパネル上部の「プリセット (Presets)」ポップアップメニューからロードされます。

補足

手動で読み込んだインパルスレスポンスファイル自体は、プログラムまたはプリセットの一部には含まれません。そのためプロジェクトを別のコンピューターに移す場合、インパルスレスポンスファイルも移動する必要があります。

Program

REVerence プログラム - 1 つのインパルスレスポンスに関する設定のみを含みます。プログラムは、プログラムマトリックスを使ってロードおよび管理されます。

プリセット

プリセットは、以下の場合に役立ちます。

  • さまざまなインパルスレスポンスを使用した設定一式を、あとで使えるように保存する場合 (さまざまな爆発音を設定し、他のシーンや別の映画で再利用できるようにする場合など)。

  • 必要に応じて最適なパラメーターセットをあとで選べるように、同じインパルスレスポンスに対するさまざまなパラメーターのセットを保存する場合。

プログラム

プログラムには以下のような特徴があります。

  • 最大 36 のプログラムをすぐに呼び出してプログラムマトリックスにロードできます。

  • それぞれのプログラムを使って、1 つのインパルスレスポンスの設定を素早く簡単に保存したり呼び出したりできるため、ロード時間が短くて済みます。

  • プロジェクトをオートメーション化して REVerence プログラムをロードする場合、書き込むオートメーションイベントは 1 つだけです。

    一方、(プログラムよりもはるかに多くの設定が含まれる) プラグインプリセットをロードすると、(使用しなかった設定用の) 多数の不要なオートメーションデータが書き込まれます。